ユッスー・ンドゥール(Youssou N'Dour)の新作 History

ユッスーのインターナショナル向けの新作CD。2週間前に入手し聞いてきたが、特に大事なアルバムは、初めて聞く感動を味わうためにも、事前にSpotifyなどで聞かないことにしている。再演のBirimaを聞くと、イントロの違うメロディに面食らったけれど、いいアレンジですね。Confessionは名曲でピアノの音色も印象的、他の曲も明るくてよいし、ハチロク風の曲もある。ただ、ゲストシンガー(モホンビ)があまりに全面に出る曲「Hello」などは、ユッスーのアルバムとして違和感がある。
ユッスーは地元セネガル向けとインターナショナル向けに作り替えるのはいつもの手法で、このインターナショナル向けも、ンバラ色はほぼない。でも、今回は、曲、ギターもよく、何よりも、ユッスーが歌いすぎず、音の厚みも少なくて、昔のインターナショナル版の頃の良さが戻って来た気がする。愛聴できるかは、自分の今後の聞く頻度でわかることでしょう。

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ユッスー・ンドゥール(Youssou N'Dour)の新作 Respect

YOUSSOU N’DOUR & LE SUPER ETOILE DE DAKAR(ユッスー・ンドゥール&スーパー・エトワール)の新作。昨年なくなったバンドのベーシストでサウンド作りの中心人物だったHabib Fayeに捧げた1曲目がいい。ゆったりとしたテンポで、フィリップ・リキエルの隠し味的なシンセもいい。

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オリヴァー・ムトゥクジ(Oliver Mtukudzi)

大好きなオリヴァー・ムトゥクジ(Oliver Mtukudzi)がこの1/23に亡くなった。アフリカを代表する偉大な音楽家........。昨年の12/30のベストアルバムにも書いたばかりだったが。2013年8月に初来日、渋谷でLiveを見たのが最初で最後だが、深く感動したステージだった。これからもCD,DVDをじっくり聞いていきます。f:id:odhi180:20190203202731j:plain


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2018年のベストアルバム2

2018年も多くのアルバムを買ったわけではないのだが、今年の私なりのベストアルバムを。
ネットにあふれる膨大な音楽や情報量のため、聞く外国の音楽は、ほぼアフリカに絞りました。それでも多すぎる。


1.前回に書いたサリフ・ケイタ(Salif Keita) 「Un Autre Blanc
今までのキャリアと今のミュージックシーンも見据えた力作と思う。
2.アンジェリーク・キジョ(ANGELIQUE KIDJO) 「Remain in light」
トーキングヘッズのオリジナルは今も聞くほど愛聴盤。キジョも昔からトーキングヘッズを聞いていたのかと思っていたら、知ったのはほんの数年前とはびっくり。リズム感あふれる躍動感が魅力。
3.オリバー・ムトゥクジ(Oliver Mtukudzi) 「Hany'Ga (Concern)」
ムトゥクジは、アルバムが出れば必ず買います。
4.マフィキゾロ(Mafikizolo) 「20」
乾いた声の響きが好みです。良い曲ぞろいで明るい。
5.ム!・クヤーテ(MOU! KOUYATE) 「FE TOKI」
2017年作だけど、今年よく聞いたので。良い曲が多い。
6.ジェネバ&フォスコ(DJENEBA & FOUSCO) 「KAYEBA KHASSO」
マンディンガ・ポップ調の曲もあるが、迫力のある歌い方に引き込まれる。
7.バロジ(Baloji) 「137 アヴニュ・カニャマ」
アフリカのべテランミュージシャンらを演奏に起用したラップ。フランス語のラップは全く気になりません。
8.折坂悠太「平成」
初めて聞いたときは、確かに不思議な音楽と思ったが、数回聞いてクセになりました。春に「坂道」を聞くと気持ちがよさそうなので、来春が楽しみ。
9.トト・ボナ・ロクア(Toto Bona Lokua) 「Bondeko」
大好きなリチャード・ボナ、ロクア・カンザらによる美しいコーラスの2作目。
10.宇多田ヒカル「初恋」
後半が特によかった。昔の明るさが戻れば、ベター。
10.CRCK/LCKS(クラックラックス)「Double Rift」
凄腕の若いミュージシャンによる日本人のユニット。特に「Zero」はメロウな名曲。

サリフ・ケイタ(Salif Keita)の新作「Un Autre Blanc」

本日届いたサリフ・ケイタ(Salif Keita)の新作「Un Autre Blanc」のフィジカル。聞いて、深く感動したアルバム。今年の私のベストアルバムです。これで引退という噂ですが、ぜひ歌い続けてください。

Un Autre Blanc -Digi-

Un Autre Blanc -Digi-

ナビル・バリ(Nabil Baly)の「Amghar in」(アムガー・イン)

ナビル・バリはアルジェリア出身で32歳と若い、遊牧の民のトゥアレグ族出身のシンガー。このアルバムはbunboniさんのblogで知ったのだが、砂漠のブルースとレゲエの組み合わせということで妙に惹かれるものがあった。youtubeでちらっと聞くと、ギターのフレーズなどがよかったので、思い切って購入。これが当たりで、1曲目から終わりまで、大変素晴らしい。こんなアルバムが2016年に出ていたなんて。私には全曲しっくりきて、ここ2週間は毎日聞いていて、この数年での愛聴盤になりそう。「Edunia Tagh」,「Tamawat」などシングルカットできるような、ポップで元気になれるいい曲が多い。ボーカルは美声である。また、曲ごとに使い分けるエレクトリックギターのフレーズの良さ、うまさと、ベースの演奏力など音楽性は大変高いと思う。レゲエの曲「Identite」もアクースティックギター(?)のカッティングで意表を突かれるが、惹かれる曲。砂漠のブルースの曲もあるし、それだけに終わらないが、散漫でなく、統一されている。音は、エレクトリック、アクースティックギター、ベース、パーカッション(ドラムレス)と必要最小限で、余分な音はなく、ロック性を強く感じさせるし、CDの音もよい。ジャケットもいい味わい。単なるワールドミュージックで括ってほしくないワールドワイドなアルバムだと思う。来日しないかな。

Edunia Tigla

Edunia Tigla

トーマス・マプフーモ(Thomas Mapfumo)の新作「 Danger Zone」

ジンバブエのトーマス・マプフーモ(Thomas Mapfumo & The Blacks Unlimited)の新作。この新作も、前回のファーダ・フレディと同様に、iTunesなどでは以前から販売されているが、やはりCD以上の音で聞きたいので、EL SUR RECORDSから入手。 2003年のアルバム「トイ・トイ(Toi toi)」(2009.10.12の本ブログでちらっと書いた)は、親指ピアノ(ンビーラ)も入ったポップなアルバムだった。ジンバブエを離れ、米国に在住してのスタジオ録音。ブラスも入っていた。その後、体調を崩したこともあったようだ。この新作も、ンビーラは随所で演奏されるし、ハチロクのリズムに引きこまれる。5曲目の「Chikwereti」では、マプフーモの泣き節が始まる。10分におよぶ作品だが、特に曲もいいし、ンビーラのフレーズを連想させるギターもすばらしい。大意の英語訳によると、ジンバブエは中国を初めとする多くの国から資金援助をもらっているが、ただでは済まされないはず、と警告している。この曲を含めたアルバム全体として、ブラスのアレンジも、マプフーモかはわからないが、大変すばらしい。変に力まないマプフーモ節が全開するいいアルバムです。

Danger Zone

Danger Zone