ナビル・バリ(Nabil Baly)の「Amghar in」(アムガー・イン)

ナビル・バリはアルジェリア出身で32歳と若い、遊牧の民のトゥアレグ族出身のシンガー。このアルバムはbunboniさんのblogで知ったのだが、砂漠のブルースとレゲエの組み合わせということで妙に惹かれるものがあった。youtubeでちらっと聞くと、ギターのフレーズなどがよかったので、思い切って購入。これが当たりで、1曲目から終わりまで、大変素晴らしい。こんなアルバムが2016年に出ていたなんて。私には全曲しっくりきて、ここ2週間は毎日聞いていて、この数年での愛聴盤になりそう。「Edunia Tagh」,「Tamawat」などシングルカットできるような、ポップで元気になれるいい曲が多い。ボーカルは美声である。また、曲ごとに使い分けるエレクトリックギターのフレーズの良さ、うまさと、ベースの演奏力など音楽性は大変高いと思う。レゲエの曲「Identite」もアクースティックギター(?)のカッティングで意表を突かれるが、惹かれる曲。砂漠のブルースの曲もあるし、それだけに終わらないが、散漫でなく、統一されている。音は、エレクトリック、アクースティックギター、ベース、パーカッション(ドラムレス)と必要最小限で、余分な音はなく、ロック性を強く感じさせるし、CDの音もよい。ジャケットもいい味わい。単なるワールドミュージックで括ってほしくないワールドワイドなアルバムだと思う。来日しないかな。

Edunia Tigla

Edunia Tigla