アブドゥーラ・イブラヒムのコンサートとJammin' ZebのDream

9/29(水)は、赤坂のサントリーホール 小ホールでのアブドゥーラ・イブラヒムのコンサートに。一番前の列が取れた。19:00開演でほぼ時間通り登場すると、曲を休まずに次々と続けて演奏し1時間25分。終わると、大きな拍手に対して、会場に向かって合掌し、無言で微笑む。その数分をはさんで、また曲を休まずに続けて30分程。途中、お気に入りのSaudも弾いてくれた。終わりは20時40分と聞いていたので20分オーバーで、またも無言で微笑んで合掌で終了。演奏中に、自分でスキャットするなど、いやはや75歳でも疲れを見せない。イブラヒムは、昔から日本の古武道の鍛錬をしており、時々お師匠さんに会うために日本に来ているほどの日本びいきとのこと。これが健康の秘訣なんですね。素晴らしいコンサートでした。

ところで、Jammin' Zeb(ジャミン・ゼブ)のDream。メンバーは4名で、全員が、1)イケメン、2)20歳台、3)ハーフ(但し3名)、4)絶対音感の持ち主、5)平均身長180cm、ということで、客観的データとして1個しか合致しない私には縁遠い存在ではある。丸の内での路上ライブなどを経て、今は女性を中心に絶大な人気を得ている若いヴォーカルグループによるスタンダード曲中心のCDなんて・・と思ったことはあったが、何事も「食わず嫌いは損」だった。思い切って通販購入、ずっと聞いているが、素晴らしいアルバムと思う。オープニングの聖者の行進に続いて、2曲目のDream。イントロはどこかで聞いた感じなのだが、いまだに思い出せない。さすがタイトル曲だけあって素晴らしい。アレンジもいいが、ヴォーカライゼーションが圧倒的で、特に2回目のリフレインでの♪〜justのところでは、はっとして鳥肌が立つ。Night and Dayに続いて、4曲目のMemoryは特にお気に入りで、時間がないときは、2曲目とこの曲のみ聞くときもある。バーバラ・ストライザンドの歌や、ミュージカル「キャッツ」でも有名な曲だが、何回聞いてもまったく別の曲に聞こえる。イントロのアレンジもあるが、歌い方の妙味でしょう。このアレンジされたイントロもどこかで聞いた感じなのだが、これはわかった(ように思うが、いずれご紹介したい)。出だしの♪〜memoryの所が原曲と微妙に違っているのだが、これがいい。ストライザンドの歌ならオーソドックスな恋愛の歌と思えるが、Zebのこの歌を聴くと、高田朋和氏がラジオ番組で発言していた、人間のそれぞれの記憶というのはわずか細胞2〜3個でできているということを思い出してしまう。こんなことを想起させるのは、歌い手が若いし、クールっぽい歌い方も影響しているかも。良い想い出も嫌な想い出も、所詮は細胞数個というのもなかなか神秘的。番組では、嫌な想い出もわずか細胞数個と考えると気も楽になるし、うつ病にならないためにも早く忘れることと・・・。So in Loveは、山下達郎などがカバーしたThe Tymesの曲とは別名のコール・ポータの曲。他に、クイーン、ビーチボーイズルイ・アームストロングサイモン&ガーファンクルなどなど。そして、最後は子守唄でしめくくる。なお、CDには対訳はあっても、ライナーノーツはないが、本稿の後で知った、このCDのプロデューサーの宮住 俊介氏のブログに曲説明があります。

ドリーム

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