サカキマンゴーのオイ!リンバ

サカキマンゴー&リンバ・トレイン・サウンド・システムの期待の新作「オイ!リンバ Oi!limba」。9/4発売後、毎日、通勤時にipodで聞いてきたので、通算45回以上は聞いているだろう。このアルバムは、聞くごとにお気に入りの曲が増えていった。おそらく、9月はヘヴィだったので、無意識に明るい曲調の曲を聞き、峠を過ぎた10月からは、タイトな曲も聞けるようになったことによると思う。
まず、3曲目のNhemamusasa Rokku(ネマムササ・ロック)。日本のWOMAD(・・・とは一般には言わないな。)こと、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドというワールドミュージクの大規模なコンサートが毎夏、富山で開催されていることは知っているが、残念ながら行った事はない。ここで、サカキマンゴーは、ジンバブエ出身の女性歌手チウォニーソと知り合い、意気投合、昨年、スキヤキ・オールスターズを結成、そして今年、アフリカでのコンサートも行われた。この曲はそれらの成果。イントロは、ブンブンうなるベースで始まるが、ジンバブエのトーマス・マプフーモ調でばっちり決めている。親指ピアノが心地よく、親指ピアノの万華鏡や・・(彦摩呂風)。途中に、「チウォニーソ」との掛け声で、本人が登場。存分に歌い上げて、最後に、また、ブンブンうなるベースで終わる、明るい曲である。
次に、気に入ったのが、Achoil Woman。インスツルメンタルなのだが、この曲も相当繰り返し聞くこともあった。なぜ、こんなに気に入ったのか良くわからないが、後から、録音には知恵熱が出たほどの労作だったことを知った。原曲はアフリカの伝統音楽とのこと。途中で、シンセを使って変わるところなどで、菊地雅章のCircle/Line(名盤Sustoの1曲目)をイメージしてしまう。10種の親指ピアノの音が入っているので、コンサートでは演奏できないとのことだが、いい手があります。Richard BonaのLiveのように、リアルタイムに、逐次、一人の親指ピアノの演奏による多重録音をすればよいのです(本ブログの2009.5.31参照)。
 その後、ヘヴィな時期を過ぎた10月からは、AMAGAKIにはまった。ノリのある大変かっこいい曲。また、次にIOTOIにも、はまった。レコードのスクラッチノイズを入れたダブ風サウンドで、サカキマンゴーの良質なラップも入る。最後のSmallは、震災後の静かなメッセージ性の高い曲で、聞いていて、民族、政治、航海の大きなスケールのイメージから、Randy NewmanのSail Awayを思い出してしまった。
また、オープニングのラジオのDJから、ロシアの蝿に突入し、一気に盛り上がるという流れも気に入った。ロシアの蝿では、ずいぶんすがすがしい声で歌うので、一瞬、ゲストヴォーカルかと思ってしまった。今回は、サカキマンゴーは実に多くの歌い方をしている。茶わんむしのクンビアと新しい鍋にもくつろげる。そして、現在は、結局、全部になってしまった。

オイ!リンバ Oi!limba

オイ!リンバ Oi!limba