リチャード・ボナ(Richard Bona)の新作「Bonafied(ボナファイド)」

素晴らしい・・・。The Ten shades of blues(本ブログ2009.10.25で紹介)から4年ぶりのオリジナルアルバム。モノクロのジャケットは、実にBonaがすっきりした印象で、タイトルとCDの色のみ薄いブルーというのも良い。
 ゆったりしたチェロのオープニングから終わりまで、メロディ重視のBonaらしい曲が並ぶが、優しいボーカルによる多重空間、予測不可能な曲展開やマルチプレーヤなど、そのあふれでる音楽性には舌を巻く。
 アコーデオンのフレーズが印象的な4曲目(Janjo La Maya)はハイライト曲の一つだろうし、6曲目のUprising of Kindnessでの宙を舞うフレットレスベースも健在。ライブでもやってきたアカペラとしては2曲(3曲目Akwapella,7曲目Diba La Bobe)で、ボイパも加わり、今後の日本でのコンサートが楽しみになる。8曲目のDiba La Bobeもハイライト曲の一つだろうが、不思議なトランペットの音ではある。10曲目のSocopaoで、やっと、しかし、ちらっとチョッパ・ベースを弾いて、そして最後にJames Taylorの曲をインスツルメンタル・ナンバーで終えるというのも意表をつくし、しゃれている。
これまでの様々な国のミュージシャンとの共演などを通して消化してできた本アルバムは、Bona調としか言えない本当の意味でのワールドミュージック=Bonafied musicと思う。

Bonafied

Bonafied